〜歯周病と喫煙について〜
こんにちは!歯科衛生士の大木です。
暑い日が続いてますが、体調に気をつけてお過ごしください。
今回は歯周病と喫煙についてお話しします。
タバコの煙には数千もの化学物質が含まれていて、そのうちニコチンや発がん物質などの有害物質は200とも300とも言われています。
喫煙者では、ヤニで歯が着色する・口臭がすることなどのほかに歯周病にかかりやすいことが解っています。
喫煙者では非喫煙者と比較して3.97倍歯周病に罹患しやすいとされています。
また、禁煙して2年以内の人は3.22倍、禁煙して11年以上経った人は、1.15倍歯周病になりやすく、
1日9本以下の喫煙では2.79倍に、31本以上の喫煙では5.88倍高いリスクとなることが明らかにされています。
喫煙者の方は歯ぐきの炎症の兆候が歯ぐき表面に現れにくいことが解っています。
なので、患者さんが歯周病だと認識することが遅れてしまい、したがって重症の歯周病となってはじめて歯科医院に来ることになってしまいます。
どうして喫煙で歯周病に罹患しやすくなるのかというと、タバコの煙に含まれる「一酸化炭素」は組織への酸素共有を妨げますし、「ニコチン」は一種の神経毒で、血管を縮ませるので体が酸欠・栄養不足状態になります。
ニコチンは体を守る免疫の機能も狂わせますので、病気に対する抵抗力が落ちたりアレルギーが出やすくなります。
また、「ヤニ」という形で歯の表面に残っているので、歯がザラザラしてバイ菌が張り付きやすくなるのはもちろん、いつまでもお口の中や歯ぐきにニコチンが染み出し続けることになるのです。
タバコを完全に断ち切るのは難しいと思いますが、歯周病のリスクが高くなってしまうため1日に吸う本数を少しづつでも減らせるようにしていくことが大切です。
歯周病を予防するためにも全身の健康のためにも禁煙することをおすすめします。