歯周病専門医ブログ⑥歯肉退縮とは!
こんにちは。府中エンライトデンタルクリニック院長の後藤弘明です。
歯肉退縮をご存知ですか?
世界中で非常に流行しており、歯肉退縮の有病率は世界中で30%から100%です。
歯肉退縮の主な病因は、プラークによって誘発された炎症や乱暴な歯ブラシなどです。
歯肉退縮は歯茎がなくなってしまい、歯の根っこが露出して歯が長くなってしまう病気で、これも歯周病です。
ですが歯肉退縮は、一番恐ろしい歯周病菌によって歯を支える骨が溶けて歯がぐらついて抜けてしまう歯周病とは違います。
歯肉退縮は歯周病菌とは関係のない、歯周病なのです。
歯は歯茎から生えているようで、歯茎の中にある骨に支えられている事は以前にも説明しました。炎症や歯磨きなどに加え、骨や歯茎の厚みと歯の位置が問題となり起こるのが歯肉退縮です。
わかりにくいですね…
例えると、普通大きな木の根っこは土に埋まっているので見えません。でも、整地されていない川の淵にギリギリに生えている木の根っこが土が水でえぐり取られて露出しているのを見たことありませんか?
あまり都心ではみないですね…写真を載せておきます。
それと同じで、もともと歯茎(骨)ギリギリに生えていた歯の、歯茎が歯ブラシの圧力などでえぐり取られて(適切な表現ではない)歯の根っこが露出してしまった状態です。
なので、歯茎に厚みを与えてあげたり、歯の位置を調整する事で治すことができます。
露出した根っこは、知覚過敏や虫歯になりやすいので注意が必要です。矯正治療で歯を動かした方にも歯肉退縮はよくみられます。程度にもよりますが長い人生を考えると虫歯になる前に治しておいた方がよいものもあるでしょう。
今回は以上です。