〜歯周基本治療〜

〜歯周基本治療〜

〜歯周基本治療〜

こんにちは! 歯科衛生士の大木です。

スケーリングルートプレーニングという治療をご存じですか?

スケーリングルートプレーニングという治療は、歯周病の悪化を食い止める効果的な治療になります。

※以下スケーリングルートプレーニングをSRPと省略させていただきます。

歯周病重度の患者さんが定期的にクリーニングで別の歯科医院に通っていました。ですが、日に日に歯周病が悪化してしまいました。患者さんは「少し違和感があったが痛みはなく特に困っていなかった」「定期的にクリーニングに通っていたから大丈夫だと思っていた」とおっしゃっていました。

ですがこの方の場合、歯科医院に定期的に通っていたのですがクリーニングで除去していた歯石は、歯肉縁下に歯石が付着していたのに関わらず縁上歯石のみでした。

歯肉縁下歯石は目視で見ることができないので、探索するのがとても難しいです。

歯肉縁上のクリーニングだけでは残念ながら歯周病の進行を食い止めることはできず、効果的な歯周基本治療を行うためには歯肉縁下のSRPが必要となります。

歯肉縁上歯石とは歯肉の上に付着している歯石で目視することができます。歯肉縁下歯石は、歯の根っこの表面に付着した歯石で、歯肉が被さっていて目視できないものです。

SRPとは歯肉の中、歯の根面の歯石の除去と、毒素や細菌で汚染された根面の除去をし、根面を滑沢にする処置で歯周病治療の一貫です。

歯肉の中の歯石が残っていれば歯周病は治らず、歯周病予防をしているつもりでも病気の悪化を止められないのです。

歯肉縁下のSRPは病状にもよりますが、一般的に1回の治療で1時間ほど要し、術中の疼痛や出血を抑えるために局所麻酔が必要になることもあります。

歯周ポケット(歯肉)の中を探りながら、1本1本丁寧に歯石を除去していくので、1回の治療では通常数本(4-6本程度)ずつ行います。
そのため、4-6回の治療回数、1-2週間ごとの来院で2-3ヶ月の治療期間が必要になってきます。

歯周病の原因はプラーク・歯石の中にいる歯周病菌ですので、プラーク・歯石を除去していくことが重要です。

歯肉の上の歯の表面に付着したプラークは患者さんの日頃のブラッシングで除去してもらい、歯周ポケットの中のプラークや歯石はブラッシングだけでは除去しきれないので、歯科医院で除去していきます。

歯肉の中の目の見えない歯石をしっかり除去して初めて歯周病の悪化を食い止める効果的な治療になります。